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「ファントム」4回目 [海外ミュージカル]


「ウエディング・シンガー」と「ファントム」観劇の上京から帰ってきました。
今晩は、「ファントム」の感想を先に。
お目当て役者さんがいるわけでもないのに、名古屋遠征もし、東京まで行ってしまいました。
青山劇場に着くと、こんな大きな布幕が。

「ファントム」は今日が4回目の観劇だったんですけど
今日の観劇が、1番、泣きました。また鼻水が止まらなくなってしまいました。
ファントムに泣き、キャリエールに泣き。泣き虫なひよこです。
周りの客席からもあちこちからすすり泣きの声が。
今日はベラドーバの歌のイントロが聞こえた瞬間から、、、涙。

クリスティーンがファントムから逃げ出した後の歌「My Mother Bore Me」では
♪見てごらん 昇る日を
神様が あそこにいるの
すべて この世の生き物は
神の光で 守られる~♪
とお母さんが歌ってくれた歌を思い出しながら…ファントムが赤ちゃんを抱いてる仕種で歌うので、
そこにも涙し。

ファントムが追い詰められてからも涙し、キャリエールの涙のYou are my ownに涙し、

キャリエールがファントムを〇〇シーンでキャリエールの顔を見ては、更に泣き、
ファントムの最後の顔に泣いてばかりでした…

特に今日は、You are my ownに、やられました。
キャリエールに泣かされ、ファントムに泣かされ・・・

ここまで泣いたミュージカルってSHIROH以来かも。

実に楽曲もすばらしいし~(インストゥルメンタルも含め)
オケがとても綺麗なんですよぉ。ヴァイオリン、オーボエの音色なんて特に素敵でね。

また、えりちゃんと大沢さんの歌が良くなったし、東京まで足を運んだ甲斐がありました!

大沢さんも、ちょっと声がお疲れかなと思うけど、歌声が良くなったから
HOMEと♪ドレミファソファミで始まるYou are the musicがデュエットソングとして

バランスが良くなって嬉しかったです。

大阪では正直、HOMEやYou are the musicでの大沢さんのハモリにハラハラしちゃたんですが、
今日は、きれいにデュエットとしてバランスが取れた!と思い、東京まで来た甲斐ありました!

えりちゃんは、より伸びやかに歌い、HOMEやビストロのコンテストの場面、俄然良くなりました~。
えりちゃんは元から高い音は出ているし、きちんと歌えているけど、
自信というか余裕が出てきたか、高い音も、より余裕が出てきたなって思いましたよ。

ビストロでのコンテストの場面、アンサンブルと一緒に歌うところで
大阪や名古屋より、自信ある豊かな表情でえりちゃんの声がストンと突き抜けて響いてきましたよ!

La~La~La~と音を転がしながら上がるところも、大阪・名古屋でも、音程もぶれずに
きちんと歌えているんだけど、よりもスムースに出ていて
えりちゃん自身に自信が出てきた感じで気持ちよさそうでした。
最後、オペラみたいに、ハッハッハッって音をスタカーットして高く上がるところは、
今日はスターカットしないで、音を伸ばしながら音を上げて行きましたよ。

大阪では、この場面は、えりちゃんの声がアンサンブルに負けて聞き取れない部分も
少しあったんだけど、今日はばっちしでした!

♪抱きしめ~て その手で  そっと
うまく言えないわ この胸のときめき あなたに
抱きしめて キスして そっと
離さないでね もう この先ずっと♪
とかも アンサンブルの声にかき消されずにきちんと後ろまで届きました。

今日も、実に丁寧に丁寧に歌っていた姿がクリスティーンの歌に対する気持ちと
重なり、クリスティーンにぴったりでした。
観ていてとてもすがすがしい気分になります。

あとはね、高音がすーーーっと綺麗に終われば!
でも、えりちゃんの歌うパートはメロディがとても高いので、今のえりちゃんにとっては
あれがいっぱいいっぱいかな?よく頑張っていると思いますよ。
ただでさえ、歌手でもあそこの音を地声で出すの難しいと思いますし。
これはもう、テクニックがつければ大丈夫でしょう!

そして、愛知で見たHOMEの歌の「ヴァイオリンの甘い調べ~」のところでヴァイオリンを
弾く振りをする仕草が消えて残念。
あれが可愛かったので観たかったなぁ。

ファントムは「クリスティーンは光」だと言うのですが、
彼女の声は、透明感があって温かくて綺麗なんですよねぇ。

今日は、見納めということで、より注意しながら台詞を聞いていました。

どこかでファントムが「仮面の下は闇」と言っています。

それを踏まえて考えると、ラスト、クリスティーンがファントムのマスクを取った時に、
綺麗な顔をしていたのは、クリスティーンに出会ったこと、また、父からの気持ちを受け止めたことで、
仮面の下も光りに包まれて、
綺麗な顔になったのじゃないかな~と思いました。

言い換えれば、これまでの感想にも書いてきたこととかぶるけど、
決して幸せな結末とは言えないけど、彼はとても穏やかな気持ちで息を引き取ったと思います。
あの顔を見ていれば分かりますよね?
仮面を外し、本当の人間になれた、自分になれた瞬間じゃなかったのかな?とも思うんです。
ママが死んでからは、愛情を受けずに生きてきたファントムにとって。

また、クリスティーン的に見たら、クリスティーンだけ、彼の顔が綺麗に見えた、という解釈も、
願望込めて出来るし。

10年前くらいの作品でメル・ギブソン主演の映画「顔のない天使」を思い出しました。
この作品は、メル・ギブソン演じる元教師は、顔に大火傷の痕が残っていて、
人目を忍び暮らしているんです。町の人も、気持ち悪がり誰も近づかないし。
そこで、友達も居なくて、家族にも煙たがられている孤独な少年が彼に授業を教わるようになるんです。

最初、少年もメルギブソン演じる教師の顔を気持ち悪がっていたんだけど、
やがて心を通い合わせることによって、少年は、その火傷の痕が見えなくなるのです。

その映画と似ていて、
クリスティーンは、きちんとファントムの素顔を受け止めることができると思っていたのに、
それが出来なかった。
だけど、最後は、彼女にだけ、ファントムの顔が綺麗に見えたのかもしれないな、と。

あ、ちなみに、警部さんや伯爵は、ファントムの顔を見てものけぞったりはしなかったですね。

しみじみ、深い結末です。

ところで、青山劇場は今回、初めて訪れました。
梅芸より音響が良いな~という印象を持ちました。
席は1階R列という後ろのほうのお席だったのですけど
1幕のPhantom fugueのアンサンブルの歌、すごい迫力が出ていました。

それと、今までは1列目、4列目、2階3列目だったので
客席降りの役者さんをじっくりと見ることが出来なかったのですが
今日はうっしろの方で観たので、じっくり客席降りの役者さんの動きを見ることができました。

初めて知ったのが、1幕、オペラ座の役者たちが歌うDressing For The Nightの場面で、
クリスティーンはオペラ座に向かう途中という設定になっていて、
えりちゃんが客席横通路を横切りながら、一緒にその歌を歌っているのも観ることが出来ました。
楽しそうな素敵な笑顔だったなぁ。

そして、タイターニアの場面で、クリスティーンが歌えなくなった時のカルロッタの声って
舞台裏から聞こえてくる声だと思っていたら、大西さんも下手の客席のほうに居たことも
新発見でしたね。
このときのオペラ座の混乱ぶりは、前列で見た時よりも迫力を感じることも出来て
良かったです。
舞台からタイターニアに出ていた役者さんたちが、客席に降りてファントムから逃げるんだけど、
そのとき、後ろの通路を通ってくれるの。
冒頭のルカス君の待機ぶりも良く見えたし、1階後ろで見るのも悪く無かったです♪

でもね、R列からだと、ステージの真上の天井が低く見えて、1幕のロープ降りや、2幕のワイヤーアクションが
梅芸や愛知厚生年金より迫力に欠けたのが残念でした。

カーテンコールで大沢さんが「ありがとうございました」と言えば、キャーと歓声が起きたり、
隣の人は一幕、ロープから降りてきた時、「カッコイイ~」と声を漏らしていましたよ。
ええ!とてもかっこよかったです!
スタイルもいいし、声もいいし、演技力も確かだし、舞台にも向いていますよね!
大沢さんを形容するときに「美しい」という言葉が出てくるんだけど、
その美しさが、悲しさを助長していました。
あの長髪、ロングコートの似合うこと、似合うこと!

ちなみに、えりちゃんを形容するならば「可憐」ですかね?

やはり、東京は観客が大人しいですよねぇ。
大阪・愛知ほどカーテンコールが盛り上がらなかったような気がしました。
土曜に観たWSも、客席は大人しめでしたし。

あぁ、「ファントム」はDVDにならないかなぁ?




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コメント 6

すぷ~ん

こんばんは!ひよこさん。
ファントム、四回目の観劇&ウエディングシンガー
うらやましい限りです。

大沢さん、確かに舞台ばえする役者さんですよね。
トートとかやったらものすごく似合うのではないでしょうか。

徳永えりちゃんは、一度しか観ていないのに・・ものすごく彼女の声が心に残ってます。

もっと観たかったです。
DVDになると良いのですが・・


ウエディングシンガーの感想も、楽しみにお待ちしています!!
by すぷ~ん (2008-02-12 01:21) 

clear

おかえりなさ~い!そして、お疲れ様でした♪
いやぁ~ホントに深い作品ですよね、「ファントム」!
よみがえってきました。あの感動が・・。いつもありがとうございます♪

私は、16日が見納め。しっかり観てきま~す♪
DVDなってほしいですよね~そして再演!!
by clear (2008-02-12 01:31) 

ひよこ

☆すぷ~んさん
こんなにはまるとは全く予想外でしたが、
東京まで観に行ってきてしまいました。
今日も「ファントム」の歌がぐるぐる回っていました。

いいですねぇ、大沢さんのトート!似合うと思います♪
まず、マントが似合いますし!観てみたいです。
今度、大沢さんが出ていた映画のDVDを借りてこようかな?

えりちゃんの声は、ミュージカル歌手の中でもあまり聞かないタイプの
ソプラノでしたよね。
本当、心に残る歌声で好きです。とても丁寧に歌っていた姿もとても印象的でした。
彼女はこれからも注目ですよね。
テレビでももっと大きな役で観たいです。


ウエディングシンガーの感想も明日にはアップしたいなぁ!と
思っていますので、待っていてくださいね。
by ひよこ (2008-02-12 23:14) 

ひよこ

☆clearさん
ただいまですー。ファントムは、お目当てな役者さんがいなくても
ひきつけるものがありますよねー。
この作品に出会えて良かったです。
サントラもよく聞いているんですが、やはり、今回の日本人キャストの
ほうの歌がいいなぁ!
今日も一日、歌が流れていました。
ちなみに今は、BISTROでクリスティーンが歌うla la~と歌っているところが脳内に流れています(細かい!)
16日、しっかりとファントムをやきつけてきてくださいね!!
まだまだ、観たいですよぉ!
DVDそして再演してほしぃなー!
あれだけ大沢さんの人気もあるのだし、DVDにしてほしいです!
by ひよこ (2008-02-12 23:24) 

まりりん

ひよこさん、はじめまして。
大阪公演の後、ファントムで検索してこちらにお邪魔したのですが
とても丁寧な感想を書かれていて、同感!!っておもうところも多く
密かに、ひよこさんの名古屋、東京レポを楽しみにしていました~。
大沢さん、えりちゃんの歌が良くなってるんですねー!
大沢さんファンの私としてはとっても嬉しい感想です^^
ひよこさんのお陰で、より深くファントムを味わえました。
特に最後のきれいな顔の意味とか、思えば思うほど
ますますいい作品だなーと…ひよこさん、お友達の方々も
ホントにお話聞かせていただいてありがとうございました。
DVD出して欲しいですよねぇ~!!
ではでは、またお邪魔させてくださいね!
by まりりん (2008-02-13 21:38) 

ひよこ

☆まりりんさん
はじめまして!大沢さんファンでいらっしゃるんですね!
本当に本当にこの作品に感動しまくりました!
だから、この作品のことを解釈したくなってしまい、このブログに書いてみました。
あの3人のラストのシーンは、まるで宗教画のように美しかったです。

それも、お話はもちろんのこと、音楽の素晴らしさ、役者さんの素晴らしさと思うんです。
大沢さんとえりちゃんも、実年齢では結構離れているのに、
その年の差を感じない、バランスのとれた組み合わせですよね。
東京では大沢さんの低音がしっかりとしてきて、よかったです!
(えらそうな発言ですみません)
大沢さん、舞台もとてもいいですよねー!立ち姿、お声といい!
今度は映画のDVDを借りてみようかなって思います。

DVD化を切に願います。それが無理なら、テレビ中継を!!
また、こんなブログですが遊びに是非いらしてくださいね♪
by ひよこ (2008-02-14 01:30) 

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